令和5年度 行政書士試験対応のために、法務省HPで法律改正を調べてみました。共有?相隣関係?敷地に入ってきた枝と根は切っていいのか?

行政書士基本情報

例年のことですが、行政書士試験に関する法律の改正を確認しました。

行政書士試験の試験科目を確認します。

試験科目

試験科目内容等
行政書士の業務に関し必要な法令等(出題数46題)憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題し、法令については、令和4年4月1日現在施行されている法令に関して出題します
行政書士の業務に関連する一般知識等(出題数14題)政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解

令和4年度の試験科目を確認してみると

令和4年4月1日現在施行されている法令に関して出題します

と、あるので

令和5年度は

令和5年4月1日現在施行されている法令に関して出題

されると思います。

令和4年度 行政書士試験に関する法改正の出題を確認してみます。
令和4年度の法改正で、一番大きなものは何と言っても
〇「成年年齢引き下げ」です
契約に関することだったり、成年擬制が無くなったり、養子縁組に関することまで影響しましたよね
私も、たくさん勉強しました
が、一問も出ませんでしたね!!
次に大きなものは
〇個人情報保護法です。
民間と国、公共団体等の法律がある程度一本化され、
また、個人情報保護に手厚くなりました
・・・が、基礎的な問題しか出ませんでした。
令和3年度の本試験では
配偶者居住権が出ましたよね
令和5年度の本試験では法改正部分が出そうなのでチェックしましょう!!
令和5年度の行政書士試験に関する法改正をチェック
総務省のHPで確認しました。
↑クリックどうぞPDFもダウンロードできますよ!
〇所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(民法・不動産登記法等一部改正法・相続土地国庫帰属法)
目的は、所有者不明な土地について発生する問題に対し、対応しやすくする為のようです。
令和5年4月1日現在施行までが試験範囲なので
土地・建物等の利用に関する民法の見直し(利用の円滑化)
を確認しなければならないようです。
土地・建物等の利用に関する民法の見直し(利用の円滑化) について確認します。
① 財産管理制度の見直し
所有者不明・管理不全の土地・建物管理
制度等の創設
② 共有制度の見直し
共有者不明の共有物の利用の円滑化
相隣関係規定の見直し
・ ライフラインの設備設置権等の規律の整備
④ 相続制度の見直し
長期間経過後の遺産分割の見直し
難しくて何を言っているか、すぐにはわかりません
詳しく解説してある表がこちらです↓
調べてみましたが

〇財産管理制度の見直し

民法第264条の2 – Wikibooks

裁判所は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地(土地が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地の共有持分)について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る土地又は共有持分を対象として、所有者不明土地管理人(第4項に規定する所有者不明土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「所有者不明土地管理命令」という 。)をすることができる。

民法第264条の9 – Wikibooks
裁判所は、所有者による土地の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、当該土地を対象として、管理不全土地管理人(第3項に規定する管理不全土地管理人をいう。以下同じ。)による管理を命ずる処分(以下「管理不全土地管理命令」という。)をすることができる。

よくわかりませんが、
・所有者(共有者)が所在不明なときに、利害関係者の請求により、裁判所が所有者不明土地管理人を立てて管理できるようになった。
・土地所有者が、他人に迷惑かけてるのに何もしない(ゴミ屋敷とか?)ときに、管理不全土地管理人を立てて管理できるようにした。
感じでしょうか。
ムズいですね。出題されなさそうです。

〇共有制度の見直し
民法第251条 – Wikibooksなど
共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。
共有に関しては、たくさんの条文で変更がありました。
・共有者の所在が分からないときや、共有者が意志を表示しないときなどに、裁判所や残りの共有者で決定したり、場合によっては持分価額によって決めたりすることができるようになっています。
出題されそうです!

〇相続制度の見直し
民法第904条の3 – Wikibooks前三条の規定は、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産の分割については、適用しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
全三条とは、特別受益者の相続分と寄与分のこと

これは比較的わかりやすいです。
相続発生から10年たったら、特別受益者とか寄与分などは主張できず、法定相続分で処理するようです。
まぁまぁ出そう

〇相隣関係規定の見直し
民法第209条 – Wikibooks土地の所有者は、次に掲げる目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができる。ただし、住家については、その居住者の承諾がなければ、立ち入ることはできない。
一 境界又はその付近における障壁、建物その他の工作物の築造、収去又は修繕
二 境界標の調査又は境界に関する測量
三 第233条第3項の規定による枝の切取り

民法第213条の2 – Wikibooks

  1. 土地の所有者は、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用しなければ電気、ガス又は水道水の供給その他これらに類する継続的給付(以下この項及び次条第1項において「継続的給付」という。)を受けることができないときは、継続的給付を受けるため必要な範囲内で、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用することができる。
  2. 前項の場合には、設備の設置又は使用の場所及び方法は、他の土地又は他人が所有する設備(次項において「他の土地等」 という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。
  3. 第1項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用する者は、あらかじめ、その目的、場所及び方法を他の土地等の所有者及び他の土地を現に使用している者に通知しなければならない。
  4. 第1項の規定による権利を有する者は、同項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用するために当該他の土地又は当該他人が所有する設備がある土地を使用することができる。この場合においては、第209条第1項ただし書及び第2項から第4項までの規定を準用する。
  5. 第1項の規定により他の土地に設備を設置する者は、その土地の損害(前項において準用する第209条第4項に規定する損害を除く。)に対して償金を支払わなければならない。ただし、1年ごとにその償金を支払うことができる。
  6. 第1項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その設備の使用を開始するために生じた損害に対して償金を支払わなければならない。
  7. 第1項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない。
隣の土地に入って(住居には入れない)作業してもいい場合を具体化しています。
隣の土地の所有者が不明な場合にも、作業できるようにしているのですね。
また、ライフライン(ガスや水道)を設置するときも、隣の土地で工事してもいいと明文化しています。
隣からはみ出ている、枝や根の件ですが・・・

(竹木の枝の切除及び根の切取り)

第233条
土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。
前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。
第1項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。
一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
二 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
三 急迫の事情があるとき。
隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。
改正経緯
2021年改正により、以下のとおり改正された。

第1項の主体として、「土地の所有者は、」を付加。
第1項に関係する第2項及び第3項を新設。
上記条項の新設に伴い旧第2項の項番を繰り下げ。

所有者に言っても切ってもらえないとき、所有者が所在不明なときは、枝も切って良くなったようです!!

これも出そうですね!!!
リベンジ組は来年度のテキストを新しくしないといけないかもしれませんね・・・

 

ちなみに私は、問題集を何周もするより、教科書を理解できるまで周回する方が大事だと思います!
理解することが最重要です!2022年の行政書士試験でもわかるように、
「理解力」、「応用力」、「判断力」などが問われます。
肢別ばかりでは「応用力」と「理解力」が成長しません。
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